テキストサイズ

嫌われ狸の一生

第5章 悪くないよ、貧乏生活

貧乏な生活を乗り切るために母親はいろいろな技を見せてくれました。それは大人になったボクにも受け継がれています。

今はないけど、当時はちり紙交換っていうのがあって古新聞とかをためておくとちり紙と交換してもらえた。不要な古新聞も始末できてちり紙も貰えて一石二鳥。

ご飯は麦飯にする。麦を買うのに1袋300円ぐらいするが、米の使用量が半分ぐらいで住むので、米1袋で通常の倍近くの量が食べれるよ。

おじやとか、安くてお腹が膨れる料理を多用すべし。カレーは多目に作って数日もつようにする。
少なくなってきたら、ちょっと水を足してご飯と一緒に煮込んでおじやみたいにする。
このカレーおじやがけっこう美味だった。

他の作品でも紹介したが、もやしは1袋30円ぐらいなので、根を切るのが手間だけど、もやし炒めは貧乏生活の強い味方。卵を落とすとかなりリッチ。

麻婆豆腐もそんなにおカネかかんないし、たくさん作っちゃえば数日はもつよ。

うどんやそば、やきそばは1袋20円ぐらいなので、具を欲張らなければ安くいっぱい食べれるよ。
カレーが残ってればカレーとタッグを組ませてもよし。

あと、ウチはよくお好み焼きを作ってくれていた。
具はそんなに入れてなかったのでそんなにおカネはかからない。けっこういっぱい作れるしね。

サンドイッチ用のパンを作る時に切り落とした耳のところが袋にいっぱい詰まって安く売ってるのをパン屋さんとかでよく見るよね。
あれもけっこう美味しいんだよ。
揚げて砂糖を付けて食べたりしたら最高。

投げ餅も忘れられない。
今でもJAの収穫祭とかで投げ餅あるよね。ほら、ヒーローショーの後のワリとクライマックスで。

今はあまりないけど、昔は家が新築すると建前があった。後は秋祭りとか。

ボクは餅拾いはスゴいよ。何食分かは確実に稼いだ。建前の時は菓子や餅には目もくれず、小銭ばっかり拾ったけど。小銭だけで300円とか持ってガンプラを買いに行ったなぁ。

今は建前自体あまりやらないし、やったとしても小銭なんてまかないけどね。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ