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Face or Body

第16章 ヒカルの捜査

ヒカルとデーブは
いったん単独行動をすることにした。

ヒカルは先日の
港竜会本部で所在確認をした
マサに再び会いにいった。

自首したヒロキの証言を
やみくもに信じるのは
いかがなものかではあるが

マサからヒカルに向けられた
舐めるような視線は
3年前のヒカル最初の事件で
ヒカルが電車内で感じた
異常性欲者高城翔のそれと
同種のものだった。

ヒカルのなかでは
異常性欲をもて余して
次々に女性を犯すような
雰囲気を漂わす男と
薬物密売という
神経をすり減らしつつ
しのぎを得る男とは
犯罪者のタイプとしては
どうしても結び付かないのだ…。

そこで
ヒカルは賭けを仕掛けた。
マサに会いにいったヒカルは

『また来ちゃいました。すみません。』

港竜会本部にある
マサの部屋を訪れて
ソファに腰を掛けた。

前開きの大きなスリットが
腰かけるヒカルの
色白な太ももを付け根の部分まで
露にする…。

『あっ… 刑事さん、今日はまた刺激的な姿ですね。 あっもしかして、私にイケナイこと誘いかけてますか?』
マサは
冗談まじりにヒカルに
問いかけた。

『いえいえ~。 ほら…警察って男社会でむさ苦しいでしょ?だからボランティア精神で、ちょっとこんな格好で捜査することもあるんですぅ…。いわゆるオ.カ.ズ…。』

ヒカルは冗談で返した。

―――まだ、マサなるこの人物は、本性を出してないわ………。

『あのぉ… 実は自主してきた男が、しつこく【俺は港竜会の頭や目や口を殴打し出血させた!!】と主張をし続けてるので…。裏をとるためにも… マサさん、頭と顔を近くで見せてもらえませんか?』

ヒカルはマサに
メガネの奥から
潤むような瞳をみせてお願いした。

マサは呆れたようすで
『あの… 私は海浜新町方面へは最近言ってませんし、私…怪我もなく元気ですよ。 そこまで言うなら… ハァ どうそ。』

ヒカルの横に腰を掛けた。

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