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Face or Body

第1章 ヒカル(27)

春…

久しぶりの休暇に合わせて
はるばる郷里の山口から
会いに来てくれた母を
ヒカルは新横浜まで見送った帰り道
電車の車窓に広がる
桜をぼんやりと眺めていた。

『なんだかんだ言っても 母さんってば…私がちゃんと仕事と主婦を両立してるのか心配だったのかな…』
そんなことを
ヒカルは考えながら
車窓の外に視線を送っていた。

そんなヒカルの背後から…
肩をコンコンと叩いて
『よっ!!久々~』と
声をかけてきた男がいた。

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