テキストサイズ

(旧)短編☆中編小説集

第4章 3人恋模様

・F.side

戸「次は2人の番だね」

藤「えっ?」

塚「いつでも、場所は提供するよ」

横「サッさと済ませちゃえ俺と五関で仲立ちしてやるから」

五「なんならスワッピングでもしてみる?」

横「おっ、いいねぇ」

北「いっ!?」



じょ、冗談じゃない。



藤「わた、まだ宏光に未練があるの」

横「最後までしなかったから心残りで、どう1回だけ夫婦交換してみるっていうのは?ニッ」

北「はっ?」



この2人なんだか似ている



藤「帰るぞ宏光」

北「…うん」

五「嘘うそ、冗談だって」

横「半分は本気」

藤「早く、ほら」



グイッ、ダッ!



横「待てって」

藤「追っかけて来るんじゃない、あっちへ行け」

北「ふぇっ、横尾さんそんな格好で迫って来るなよ」

藤「宏光に手を出すな」

五「俺、おれ、ニッ」



ごっ、五関!



戸「なにをやってるんだ、あいつら?クスッ」

塚「仲いいね ニコッ」



二組のカップルが入り乱れ

あっちへこっちへと、駆けずり回る光景は。

端から見れば、滑稽だったかもしれない。

だが俺達は…



藤「わた俺を捕まえてどうするんだよ」

横「試しにどうかと思ってさ」

藤「俺は試食品じゃない」

北「横尾さん、太輔の手を放せ」

五「あははっ、確かにこいつら面白いや」

横「だろ?クスッ」



その空間を心地よく感じていたんだ。

仲間という素晴らしい絆を得て。

幸せは与えられるものではなく自分で掴むもの。

学生時代で学んだ、最高の教えは。

これからも俺たちの心の中で生き続けて行くことだろう。

いつまでも、ずっと―

そこに愛する人とダチがいる限り。





end

ストーリーメニュー

TOPTOPへ