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枕営業~遥香はセックスを武器にした~

第15章 椎名(佐伯)胡桃の事情

「久し振り。元気だった?」
「ぅん。文乃は?」

大学時代からの友人である水谷文乃から
たまにはお茶でもと誘われ
カフェで落ち合った。

「元気だよ。あ、これ出産祝い。
遅くなってごめん」

文乃はのし袋を私に差し出す。

「気使わせちゃってごめん。ありがたく
頂戴します」
「そうそう。遠慮なんてしないでよ。
御祝い渡そうと思って誘ったんだから」
「文乃も結婚するんだってね」
「まあね。でも親同士が決めた相手。
今どき有り得ないっしょ」

文乃はそこそこ名が知れた
不動産会社の一人娘である。

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