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けだもの系王子

第6章 要、優等生系?













「早希〜?
急いで帰ってどうしたの?」






大学のキャンパス内で幼馴染みの直ちゃんに声をかけられる。





急ぎ足で歩いてたあたしは足を止めて周囲を見渡し、警戒してる人物がいないのを確認して声を潜める。





「聖ちゃんには内緒よ?」





直ちゃんに近付き耳元で囁く。





「あたし念願の一人暮らし、始めたんだ。日曜にこっそり引っ越してまだ少し片付かないから……」





「あれっ?いつの間に?
20歳になって貯金が出来たらって約束だったよね?
行動力あるじゃないっ」





「当たり前でしょ?
ずっとそれを目標に頑張ってバイトしたんだからっ、直ちゃんにもまだ住所は教えられないけどごめんね?
あたしのこの行動力は聖ちゃんとの決別を意味してるんだからね?」




「分かってるよ、なるべく協力するから気を付けてね?」




「ありがとー直ちゃんっ!」




手を振ってまた急ぎ足で歩き出す。






聖ちゃん。






工藤 聖矢。





あたしの幼馴染みでいとこ。





お母さんと聖ちゃんのパパがキョウダイ。





聖ちゃんが生まれてすぐに聖ちゃんのママが亡くなった為、家のお母さんが聖ちゃんのお母さんがわり。





同じマンションで隣同士で住んでいて半分同居してるようなもの。




子供の頃から一緒に過ごして来たから家族のようなもの。




だけど聖ちゃんにとってそれは違ったみたい。





高校の頃に憧れの先輩に告白されて、嬉しかったのに、聖ちゃんに許してもらえなかった。





そんなのおかしい。





あたしは聖ちゃんにずっと縛られて、そんな生活が嫌だった。





だから家を出たんだ。














薄い茶色の壁の色と清潔感のある白い壁。





おしゃれで落ち着いた雰囲気のアパート。





途中スーパーで買い物をして、家に入って荷物を片付けているとインターホンが鳴った。





本棚を新しく買った事を思いだして、玄関のドアを開ける。





「早希ちゃんっ!」





瞬間、そこに、普通に立っている人物を見て、呆然としてしまう。











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