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ふたり、溺愛中

第1章 お見合い結婚、しました

ときめいたとか、そういうわけじゃあない。

ただ、きれいなものを見ると時を忘れたかのように目を奪われるような、そんな感じ。



「小鳥遊 悠(タカナシ ユウ)と言います。
よろしくね」



母のほぼ強引なお見合いで出会ったのは、場を間違えたのかと思うほどの超絶美形男子。


整った顔に、オレンジがかった茶髪はオシャレにちょっと伸ばしていて。

田舎者の私には、到底不釣り合いとしか言えない相手だったのだ。




「相沢 優(アイザワ ユウ)さんとおっしゃるのですね。
名前の読みが僕と一緒だ。楽しい偶然だね」





どうせ「僕にはもったいない女性でした」とか何とかで(←ふつう女側が言うのか?)、すぐに流れる話だろうと思っていた。



ーーーーところがだ。




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