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特別捜査密着24時【野村忠信】重なる吐息

第1章 重なる吐息

2人で暮らす家のドアを開ける。

野村さん••••••いや、忠信さんは今日も遅いのだろうか。

私は台所に立って、帰るとも分からぬ忠信さんの分も食事を作り始める。


「これで良しっと」

ガスの火を止めたところで、玄関の鍵がカチャリと開く音が聞こえ、足音がこちらへ向かってくる。


「ただいま。涼子」

「お帰りなさい。ちょうど夕飯作り終えたとこ」

「ん~、ちょっと読みたいものあるから後にするよ」


忠信さんは、赤ワインとワイングラスを取り出し、ソファーへ行く。

着ていた上着をバサッとソファーにかけると、ワインを片手に何かを熱心に読み出す。



(捜査資料かな?)


邪魔になってはいけないと、私はダイニングで1人夕飯をすませ、忠信さんの夕飯にはラップをかけてテーブルの上に置いておく。

そして、私はそっとリビングを通り過ぎて、寝室でテレビをつける。


テレビに映し出される人気お笑いコンビ『宇治抹茶』。

それを見ながら、私は盛大に笑って1日の疲れを癒やしたのだったーーー。


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