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やくそくの その先へ

第1章 青

運動神経は 自慢できるほど よかった。
でも 目立つのはニガテだから スゲーだろってのは ない。
クラスの代表になるのは ごめんだ。
それより 一人で 絵とか描いてるほうが 楽しかった。
かるく 引きこもってたのかも しれない。

だから 母ちゃんは あんな暴挙に出たんだ。

オーデション てやつ。

母ちゃんは おれが受かるワケないから とりあえず行こうって おれを ひきずって 行ったんだ。



オーデション会場は 異世界だった。


皆 同じ方向を向いて 同じ振り付けのダンスを踊る。


おいら 見えないし 分かんないから
………踊らねぇ
両手をぶらぶら させて 身体を ゆらゆら……

つまんねぇ

振り向いたら ふふ…
母ちゃんが おれを見て 手を振ってる。
嬉しくなって 手を振り返した。

ーあれ? ひもだ。
最近は見えてなかったのに…

ふわふわ〜 じゃなくて しっかり見える。





なんだかんだあったけど 合格しちゃったよ。
これから ジュニアなんだって。

ジュニア …… って なにすんだろ?


ひもは 少し 長くなったと思う。

色も みえる。

きれいだ





ひもは 5色の輝きを もっていた。











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