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理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第15章 すれ違い

私と目が合うと瞬時にその目を閉じ
キスをしている女の腰に手を回した。

「理佳?」

佐々木が私の様子を窺うが
この場を早く切り抜けたく早足で歩いた。

それでも私はすれ違うまでの間は
キスをしている二人から
片時も目を離さずにいた。

この女……見たことがある。

智也と私が一緒に帰る下校途中
この女が私たちの様子を窺っている姿を
何度か目にしたことがある。

高校生の頃の智也は異常なほどモテていたし
実際にそうしていたのは
この女だけではなかったから
その他大勢のうちの一人くらいにしか
思っていなかった。

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