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理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第20章 智也の事情~現在刑務所内~

「1125番。面会だ」

作業中の手を止める。

それと同時に身体も心も浮わつく。

そろそろだと思っていた。

理佳が面会に来た。

身だしなみを整えたいが
整える箇所すらない。

せいぜいこの出っ張った腹を
凹ますくらいのことだ。

禿げ上がった坊主頭
牛乳瓶の底のような眼鏡
たるみきった身体
整えることすら許されないゲジゲジの眉

こんなナリでも理佳には
自分をよく見せたい。

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