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理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第20章 智也の事情~現在刑務所内~

「忙しいなら無理して時間を作らなくてもいい」

本心ではない。

毎日だって理佳に会いたい。

俺は理佳を試し探っているのだ。

案の定、理佳は膨れっ面をして
俺の発言を真に受ける。

「智也が会いたくないならもう来ない」

理佳が可愛く
それでいて愛しく感じる瞬間。

この表情を見たくて俺は理佳にけしかける。

「いいよ。一生来なくて」
「智也が寂しがるから来てあげてもいいよ」

憎たらしい口の聞き方だが
気勢を張っているだけ。

俺には分かる。

俺は20年、理佳だけを想ってきたんだ。

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