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理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第22章 更なる飛躍

キャバ嬢の仕事を完全になめていた。

ただニコニコして
酒を注げばいいだけだと勘違いしていた。

「理佳ちゃんて美人さんなんだけど
会話が続かないんだよねぇ」

真後ろのボックス席から聞こえてきた
私を中傷する常連客の声。

小声のつもりだろうが酒が入っている分
声の調整が麻痺してしまっているのだろう。

充分自覚している。

私には学歴も無ければ教養もない。

芸能に関心も無ければ趣味も無い。

話題に出来ることに事欠けていた。

私の頭の中は智也で占めている。

客に酒を注ぐ時も
客の話を聞いている時も
出勤から退社まで
智也のことしか考えてない。

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