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理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第39章 一難去ってまた一難

「そろそろ行こうか」
「ぅん」

雅樹はこれ見よがしに私の肩を抱き
映画館までの道程を得意気に歩く。

『俺の女』だと言わんばかりに。

真夏の炎天下でこれほど辛いことはない。

「さっき言ってたこと本当?」
「え?何だっけ?」
「俺がタイプってこと」

あーそれね。

「本当だよ。だってずっと憧れてたんだもん」
「そうだった、そうだった」

チッ。

言わせたいだけだろが。

これから観る映画は恋愛もの。

やだやだ。

こいつ絶対に影響受けそう。

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