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理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第45章 その愛が終わる時

「一之瀬さんを本気で好きになったようね。
やれば出来るじゃない」
「……人の……人の気持ちを……」

今度は怒りで身体が震えた。

「人の気持ちが……なぁに?」
「もっと大きい声で」

真知子と本田が私を茶化す。

「人の気持ちで弄ぶな!あんたたちの神経
おかしいんじゃないですか!」

勢いのあまり立ち上がった私をよそに
真知子も本田も冷静で
本田に至ってはコーヒーをすすっていた。

真知子は脚を組み替えニヤリと笑った。

「だったら人を殺めた理佳さんの気持ちを
聞かせてよ」

私が殺害したことを真知子が口にしたのは
後にも先にもこの一度きりだった。

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