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私の熊

第3章 教えてもらっちゃった...



ところが、その電話は中々切れる事がなかった。






「あれ?」




と言うと、熊さんのクスっとした笑い声が聞こえた。





「切らないの?」

「かなこからでしょう?」

「熊さんから切ってください!」

「えー僕から?」



んーと悩む熊さんに、私は頷いき「うん」と答えた。



もしかして熊さんも切りずらいのかな?
違うとは思うけどそう思い少し顔に笑みを浮かべてしまった。





「熊さんから」

「いいのかい?本当に。切るよー?」

「え、嫌って言っても切らないとだめなんでしょ?」

「嫌なの?」

「いや!」


私は遂に嫌だと本音を出してしまった。




「だめだよー?」




そう返答が返ってきて、私はぶーっと不貞腐れた。




「じゃあ切ってください」

「切っちゃうよー?」

「、、、うん」




あうー熊さんのいじわる。
私はもう知らないという感じに拗ねた。




「かなこ」



すると、熊さんから甘ったるい声で私の名前を呼んだ。



「、、、なに?」

「また話したい?」



その言葉を聞いてみて思った。
どうせまた私をからかおうとしているんだ。
そうに違いない。




そう思った私は少しいじけ気味に返事を返した。






でも話したい。

そう思っていても根は心の中は素直なんです。




「まったく。しゃあないなぁ!」




熊さんはそう言って、私に連絡先を教えてくれたんです。
私も寂しかったけど、熊さんも寂しかったんじゃないのかな?と思えた瞬間でした。





これが私と熊さんの出会いであり、今もこうして繋がっていられている証です。







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