テキストサイズ

はじめで終わる物語

第1章 惑星レオナカバオ

 大きな板を渡して橋にし、離れの小屋に向かった。


「村長、ここは物置ではないですか」


「まあ、黙って中に入りたまえ」


 スムーズに開かない板の扉を開けると、ごちゃごちゃ農具が押し込まれているのが見える。


 物をどけると、煙のようにホコリがまう。


 チャップは口を押さえて、手で扇ぐ。


「うわ……スゴいですね……ここになにかあるんですか?」


「お、これは出してなかったな。これ、お前にやろう」とヨマネーズは、銀色で丸い、厚みのあるものをチャップに渡した。


「これは?」


「地球で使われていた、ロボット掃除機のTANBAってやつだ」


「たんば? 掃除機なんですか?」


「おう、スイッチ入れたら勝手に掃除をしてくれる。後で充電器もやるから」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ