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琉依短編集

第5章 one night love story~隣の音楽少女~

 俺、木村祐司(キムラ ユウジ)は、いつものように仕事を終えて帰る。俺が住んでるのは、東京の高級マンションの一〇〇四号室。十階の四号室だ。

「あーあ……ついてない」

 俺はポツリと呟く。本当についてない。俺は俺の2歳年上で三十二歳の姉と二人暮らしをしている。二LDKだからお互いの部屋は、きちんとあるし困ることはない。姉は、俺が帰ると大抵、家にいる。しかし……姉は今日、久々の仕事休みで友達と温泉旅行に行っている。

そんな日に限り、俺は……鍵を忘れて仕事に行ったのだ。ポストに鍵がないということは、姉は俺が家に鍵を忘れて仕事に行ったということに気付いていない。どうしようか……姉に電話して温泉旅行を潰すのも悪いし何より姉のとこから交通手段がこの時間だとないだろう。

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