
今日も明日も
第47章 その先に見えるもの ~理由はいらない~
「二宮さん…」
「なに?」
「隣に行っていい?」
会話の途中の少しの「間」
ここで俺は行動を開始した
「え…」
「テーブル挟まないで、隣で飲みたい」
酒のせい以上に二宮さんの顔が赤くなる
「ダメ…?」
「ダメじゃないけど…」
拒否ってないからすぐに移動して
二宮さんにぴったりくっついて腰を降ろした
このくらいなら、赤くなっても受け入れてくれる
そっと肩を抱いても、ピクッと一瞬跳ねたけどそのまま何も言わない
抱いた肩を引き寄せて、俺に密着させてみたら
小さく震えて俺の顔を目だけで追った
「可愛い…」
思わず呟くと
「可愛くないから」
唇を尖らせて見せる
ダメだ
やっぱりこのままってのはキツイ
「二宮さん」
名前を呼んで
“え?“ と少し顔を上げたとこで、俺は二宮さんのおでこにキスをした
驚きで目を見開く二宮さん
「キス……したい」
色々考えた妄想ってか、シミュレーションなんか
すっ飛ばしていた
