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Beast 〜獣たちに好かれた僕〜

第5章 さが高



聖輝「ありがとうございました!」


「じゃあな、聖輝くん!」


「頑張れよ〜」


聖輝「はい!」


ガラガラ…


中野「こんばんわ。」


一徹「いらっしゃい!」


聖輝「あっ中野さん!」


中野「聖輝くん。」


有紀「あら、もしかして…」


一徹「あぁ、聖輝くんの恩人さん。」


中野「ははっ、恩人さんって。中野仁といいます、聖輝くんがお世話になっています。」


一徹「初めまして、店主の神崎一徹です。こちらこそ聖輝にはお世話になっています。」


有紀「初めまして、妻の有紀です。」


中野「これはこれは丁寧にどうも。」


聖輝「中野さん、どうしたんですか?」


中野「いや、一度聖輝くんが働いてる姿を見たくてね。」


有紀「あらあら、どうぞ〜ごゆっくりしてくださいね。」


中野「ありがとうございます。楽しそうだね、聖輝くん。」


聖輝「はい!楽しいです!」


中野「そっか…今朝も身も心もすっきりしてたもんね。」


聖輝「えへへっ、最近悲しくないんです。」


中野「そうかい、それはよかった。」


一徹「いやぁ〜中野さん、聖輝は本当によく働いてくれますよ!」


中野「本当ですか?それはよかった…あのことがあってから…この子はずっと心閉ざしていたので…」


一徹「えぇ…俺もその話を聞いた時びっくりしました…あんな笑顔が素敵な子にそんな辛いことがあったなんて…思いもしませんでしたよ。」


中野「まぁ…聖輝くんは我慢するところがありますからね…」


中野「でも、この町に連れてきてよかったです。少しずつこの町に慣れてきて、少しずつ笑うようになったので…」


一徹「そうですね、中野さんが連れてきてくれなかったら我々も聖輝と会うことはなかったですからね。」


有紀「私達にとって聖輝くんは家族同然、本当の息子のように思っています。」


中野「それはそれは…ありがとうございます…」


聖輝「中野さん…この町に連れてきてくれて…ありがとうございます。」


中野「いやいや、何か困ったことがあったらいつでも言ってくるんだよ?」


聖輝「はい!」


一徹「さぁさぁ、よかったらビールをどうぞ。」


中野「おっと、これはこれはすみません。」


その後、中野さんと大将さんは打ち解けあい、仲良しになった。

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