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トクベツ、な想い

第1章 1






「どこに住んでるのー?」


「彼女はー?」


「友達もイケメン?」


「1人暮らし?」



引きつった笑顔で適当に答える

その合間に芋焼酎をどんどん喉に通していった


こういう店に連れてこられてるの久しぶりだし

何より酒をこんなに飲んだのが久しぶりだった




そのせいかペース配分が怠ってしまい
よく飲んでいた時より段違いに早まってしまった



そこまで酒に弱くないはずなのに
頭の中がクラクラと揺れる




「大丈夫?」




右にいる女の子は韓国人だろうか
イントネーションが少しおかしい




眉間に皺を寄せて周りを軽く見回した


みんな、待田も楽しそうに飲んでいる



ふと、今日知った彼が目に入った




「…松本くんもいたんだ」




隣にいる女の子に笑いかけては
グラスに入った何かを飲んでいる




なんだか目が離せなくて




女の子達の声が耳元に響いているのに





遠くから聞こえてきているようで




「あぁ…」




小さく吐息を漏らすと





瞼が徐々に重くなっていって…





松本くんがぼやける






俺の肩を叩く女の子達


感覚は鈍くなり全く痛くない




「あ…」




松本くんが俺の方を向いた







やっぱ













キレ…


























俺の意識はそこで途絶えた

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