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4月は君のぬくもり

第8章 すれ違う心


その夜。
晶午がいつもと違っていた。
最近は私に慣れてきたのか、笑顔も見せてくれ、よく話していたのに、思いつめたように静かだ。


私はつい心配になって聞いた。

「学校で何かあった?」

すると晶午は箸を止めると、それには答えず言った。


晶午side

「ねえ、由衣は好きなやついるの?」

「えっ?何よ急に」

「どうなの」


「…そんなの内緒」

「ってことは、いるんだ」


「…」


それが阪口だったら、俺は…。

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