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大日本色々歴史

第2章 茶々様(淀君)

二度も経験する落城。浅井長政を滅ぼしたのでは飽きたらず今度は柴田勝家までも。愛した男を二度も不幸に陥れたエテ公の好きにされるぐらいなら死を選ぶということだろう。
流石は信長様の御妹君、誇り高い。

事実、お市さまにぞっこんのエテ公は浅井にしても柴田にしても私怨で滅ぼしたところも大きいだろう。

それは三姉妹にとっても同じである。二度も落城をさせられて父親を奪われた秀吉は憎むべき男であっただろう。

だが、皮肉にも三姉妹は秀吉によって救出された。

秀吉は本当にエテ公で、今度は三姉妹の中でも特にお市様に似ている茶々様に目をつけた。
茶々様にはぞっこんで、側室になってくれと何回も頭を下げたという。

憎き親の仇、家族を滅茶苦茶にした仇の秀吉の側室などと最初は嫌悪していた茶々様だが、側室になることを受け入れた。実はここからが茶々様の復讐の始まりだったのではないだろうか。

この時代、女性が天下を取るのなら、天下人の側室になってお世継ぎを生むのが一番手っ取り早い。秀吉は関白にまで昇りつめており、もはや世は豊臣の天下である。

そんな天下人秀吉が自分にぞっこんなのだからこれはチャンスだ。

しかも秀吉には子がいない。

正室のおね様はもちろん多くの側室をはべらせてヤリまくっているにも関わらず全く子ができないのはおかしい。このエテ公はスケベではあるが、種がないのではないか。

そこも茶々の復讐のポイント。
秀吉の世継ぎを生み、自分の子と信じているのに、それが他の男の子だったら大笑いだよね。そしてそのことは自分しか知らない。これ以上の復讐はないだろう。

他の男の子が世継ぎになって自分がその後見人ならば、秀吉亡き後に天下をそっくり奪い取ったことになる。

事実、茶々様は実直な男が好きなようで、石田三成や真田幸村をたぶらかせている。
石田三成や真田幸村が茶々様に想いを寄せている様子はいろんなドラマでも描かれている。

誰の子かという真相は置いといて、茶々様は子を授かる。秀吉もこの子の誕生には大いに喜んでスゴく可愛がったという。

今まで子ができなかったのに突然子ができるなんておかしいというのは当時の人たちも思っていたようで、他の男の子じゃないのとかいう落書きがされた。

激怒した秀吉は犯人と疑わしき者たちを百人以上も死罪にしてしまっている。

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