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果てない空の向こう側【ARS】

第3章 四男・和也(漫画家)

ざわざわと騒がしい編集部の一角。


担当の国分さんが原稿をめくる乾いた音が響く。


何回経験しても慣れないよ。


目の前で自分の描いた漫画を読まれ、評価される瞬間。


国分さんが、すべてのページに目を通し顔を上げた。


国「うん、いいんじゃない?」


和「え、あの…。」


国「前回指摘した箇所もきちんと修正されてるしね。大丈夫だと思うよ。」


和「それは、その…。」


国「月刊ストームに掲載するよ。」


和「あ、ありがとうございます!」


俺は座ったままあわててお辞儀をしたら、テーブルに頭をしこたまぶつけた。


和「痛てっ!」


急いで立ち上がって、改めて礼をした。


国分さんはケラケラと笑った。

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