
ディアブロ☆~共同生活約150日~
第19章 スキャンダル
「本当にごめん!」
逞くんはみんなに深く頭を下げた。
逞くんの話によると
週刊誌にスキャンダル写真を撮られ
翌日発売の分に掲載されるということだった。
その週刊誌を開くと
逞くんの腕にしがみつく
若手女優の藤森華奈の写真が載っていた。
「…なんでこうなった?」
冷静に聞く琉斗くんに
逞くんは淡々と答えた。
「たまたま事務所の先輩と
飲んでたらこいつが嗅ぎつけて来たんだ。
先輩は空気読もうとしたのか
先に帰っちって…。
少しして俺らも帰ろうとしたんだけど
相手がかなり酔ってたからさ。
女一人で置いてけねぇだろ。
だからタクシーで家まで送ったんだよ。」
「やられたねぇ。
この子、前から逞くんの周り
うろうろしてたよね。」
「売名行為なんじゃないのぉ~?」
奏太くんと水輝くんが返答した。
「同じ事務所ってのがねぇ。」
「あぁ…。
とりあえずさっき上の人には
これはたまたまだってことと
付き合ってないってハッキリ言ったけど…。
向こうは前から付き合ってるって
言ってるらしい。」
「うわぁ。面倒くさい女。」
(純くん…?
そんなこと言いそうに無いのに。)
「とにかく明日早くに
付き合ってねぇって文章は
マスコミに出す!
でもきっとこのマンションの
周りにもマスコミ関係で
騒がしくなると思う。
迷惑かけるけど頼む。」
(大変なことになったなぁ…。)
その日はもう遅かったので
私たちは休むことになった。
