天気予報の恋人
第3章 chapter 3
「かずくん、こんにちは。雅紀のお母さんです」
にっこりと笑う顔は
まーくんに、良く似ていた
僕がちょっとビクッとしたら
まーくんが背中を擦ってくれたから
「こ…んにちは」
ちゃんと、僕は目を見て挨拶できた
「あら、お利口さん」
お母さんがニコッと笑う
「そうだよ。かずはいい子なの!」
「あんたとは大違いね」
「うるせぇよ」
「本当、にくったらしいわ。このバカ息子」
「そのバカの親は誰だっての」
ぽんぽんと弾む会話で
まーくんとお母さんが
仲良しなのが伝わってくる
「で、おばさん…」
先生が恐る恐る話の間に入ると
「いいのよ。どうせこいつ、うちにいてもダラダラしてるだけなんだから。でも…」
チラッと俺を見たお母さんは
「本当に雅紀で大丈夫なの…?」
心配そうに、僕を覗き込んだ
「どうにも、和也くんには雅紀しかダメなんだよ…」
そうだよ
僕は、まーくんがいい
翔先生も、リーダーも優しいけど
まーくんじゃなきゃ、いやだ
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