天気予報の恋人
第5章 chapter 5
そっとかずを抱き上げる
「え…」
その体の軽さに驚いた
抱っこなんて初めてしたけど
こんなに軽くていいの?
まるで女の子みたいだ
…って女の子を抱き上げた事ないけど
抱き上げても全く起きないかずを、ベッドまで運んでゆっくりと降ろす
起きないのを確認して、向こうに戻ろうとして立ち上がった時
俺のTシャツの後ろが
小さく引っ張られた
…起きちゃった?
振り向いて見たら
「行っちゃ…やだ」
かずが、目を擦りながら
顔を上げた
「起こしちゃった?ごめんね」
安心させたくて、もう一度しゃがんでかずの髪を撫でる
「行かないで…」
かずが体を起こし、俺に抱きついてきた
「…っ」
ドクン、と心臓が大きく高鳴った
…何だ、この気持ち
かずに抱き付かれるのなんて、慣れてるはずなのに
ドキドキが止まらない
それどころか、自分もかずを抱き締めたい衝動にかられている
ヤバイ…
キス、したいかも
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