君がいるから~Sweet Life~
第7章 i
家族の話に俺が入るわけにも行かないから、ただ黙って聞いていたら
「かあさん、…俺、彼女がいるのは知ってた」
翔ちゃんが申し訳なさそうに、呟いた
「え、」
「こないだ、修から電話来たよ」
おばさんは "そっか"と呟いて、少し黙ってしまう
話が見えない俺は黙ってるしかないんだけど
…結婚話が何でこんなに暗いんだ?
「…翔ちゃん?」
「ん?」
優しく俺を見る翔ちゃん
「おめでたい話じゃ…ないの?」
翔ちゃんはうーん…と頭をポリポリ掻いている
おばさんは、何とも言えない表情で
「実はね、相手ってのが…」
うん、こういう時って
どうリアクションしたらいいんだろ?
良かったですね
とも
すぐ止めさせなきゃ
とも言えないし
翔ちゃんも、結婚までは想定外だったらしい
「私はね!この結婚は反対なのよ!」
おばさんが、ドン!とテーブルを叩いて
いきなり怒り出した
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