君がいるから~Sweet Life~
第3章 e
後10分程で炊き上がる、と言う頃
「ただいま~っ」
智が帰ってきた
「おかえり」
キッチンから声をあげる
「…何?なんか良い匂い」
智が早速食い付いた
「んふ。楽しみにしてて」
早く着替えておいでよ、と促したら
「了解っ」
すぐさま寝室に消えて行った
「どうしたの?翔ちゃん…」
「ん。出来てみないと分からないけどね」
智が嬉しそうに笑っている
これだけなのに、こっちまで顔が綻んでしまうのは
やっぱり「思い浮かべて作業したから」なのかな
「じゃあ、俺もおかず作るね」
腕捲りをして、智もキッチンに入ると
「白ご飯じゃないなら…簡単でいっか」
と、冷蔵庫の中をチェックし始めた
智の作る、お浸しと豚肉の生姜焼き、玉ねぎとじゃがいもの味噌汁
そして俺のご飯
混ざりあった良い匂いが立ち込める
「…これでご飯失敗してたら、どうする?」
智が揶揄るように俺を見た
「今日は…いけてる、はず!」
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