君がいるから~Sweet Life~
第6章 L
いくら俺より体が小さいとは言え、女の子とは違う
正直重いけど、それを悟られないようにポーカーフェイスを貫いて、智を寝室まで運んでいく
智がしがみついてくれていて良かったよ
やっぱさ、カッコ良く見せたいしね?
智を抱えたまま、器用に寝室のドアを開けて
布団がめくれたままのベッドに横たえる
男2人なんてそんなもん
ベッドメイキングなんて、気が向かなきゃやらないから
…むしろ、こう言う時は都合が良い
わざわざ布団を捲らなくて済むんだから(笑)
「翔ちゃん…マジでヤるの?」
「ヤる」
「風呂くらい、入らない?」
「後でいいだろ」
どうせ入るんだから
智が、慌てて腕を立てて上半身を起こした
「いや、ほらまだ汗臭いし」
「そんなの、同じだろ」
その汗すら、智なら愛おしいんだって
「魚触ってたから、生臭いし」
「…」
思わず言葉が止まった
あの、魚の匂いだけは
…ちょっと嫌かも
「シャワー、浴びよっか」
…智が、ホッとした顔をした
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