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キミまでの距離

第3章 伝える

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寝れたんだろう…か。

たぶん。
少しは眠れたんだ。
朝がきた…目を開ける。

雅紀。

「まさき?」

……

「…ん?」

「おはよ。朝だよ。」

「うー。おはよ。」

「早く目が覚めちゃった。」

「かず…。」

「んー?」

「もう。我慢しないからね。」



「言うよ。」



「すきだよ。」



「今?」

「ふふ。ほんとだね。ごめん。」

「じゃあ。俺も言う。」

「へ?」

「すきだよ。」

ベッドに横たわったまま。
朝っぱら。
しかも仕事って。
なんちゅータイミング。

「和。」

雅紀の手が伸びてきて俺の髪を撫でる。
頬を両手で包んで愛おしそうな目で俺を見つめて。

そおっと抱きしめた。

されるがままだった俺は、やっと動かした手を雅紀の背中にまわす。

いとおしくて、たまらない。

雅紀はぎゅっと力を込めて抱き寄せた俺の体を少し離して、

重ねるだけのキスをした。

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