ラブリー
第2章 sly
「俺はにのとずっと一緒にいたい。
ちゃんと付き合いたいって言ってるじゃん。
にのは俺に普通に女の子と付き合ってって言うけど、それはできないってわかった。」
「…」
ひとつひとつ俺に伝わるようにと言葉を紡ぐのがわかる。
「にのにヤキモチ妬かせてずるいことして。
悪かったって思ってるけどハッキリしたんだ、自分の気持ちが。
にのの言うように女の子と付き合って普通の男を装って、にのとも…なんてできない。
それに…」
ずっと髪を撫でられて心地よい気分に浸っていたのにそれが中断された。
目を開けて顔を上げると頼りなげに微笑む相葉くんがいる。
おもむろに頬に、ちゅ、ちゅ、とキスされた。
「にのがそういう付き合いが長続きすると思うって言うから、俺もそうなのか?って考えてはみたけど。
自分ができないし、したくないと思うのと同時に…
にのにも、して欲しくないって思った。」
「相葉くん…」
「俺はにのを誰にも渡したくないよ。」
ふたたび優しく髪を撫でられて。
「それも…
…ずるい?」
「ううん、」
違うよ、と首を振り続けながらそのあたたかい胸に擦りつけた。
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