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キミのとなり

第10章 幼馴染み

あーもー面白くない。

「カズ?」

「……」

「カーズー!」

「…なに?」

「ふふ。怒ったの?ヤキモチ?」

「…ばーか。」

俺は明らかに機嫌が悪い。
なのにマサキはニコニコ?デレデレ?笑ってる。

ダラダラ歩いてたら辺りが薄暗くなってるのをわかってか、マサキが手を繋いできた。

いやいや。
おかしいでしょ。

健全なる男子高校生が男同志で手なんか繋がないでしょーが。

手を離そうとしてもぎゅっと握りしめてくる。

俺…好きだって…
思ってるのが口に出たら、どうしよう。

「カズ。」

マサキがふと立ち止まった。

「こっち向いてよ。」

俺の首元…
襟足のところを触った。

ドキン!

心臓が。

ドキンドキン!!

うるさいくらいに跳ね上がって…

やばい。やばい!

「マサキ!早く帰ろー!」

俺はマサキの手を引っ張ってぐんぐん歩いた。

恥ずかしいので死にそうだし。

心臓がうるさいし。

俺の心の奥の鍵が開きそうだし。

秘密の想いの鍵が。

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