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キミのとなり

第11章 おしゃべりな瞳

それから僕は2日と空けずに通った。

カフェ【スケッチ】

おいしいコーヒーと食事。智くんと和くんと交わす会話や視線が心地いい。

そこでの時間は僕を穏やかな落ち着いた気分にしてくれる。

ある日いつもより和くんに二言三言 多く話しかけてた時に和くんが『ごめん』とジェスチャーをした。

カウンターの下から小さなホワイトボードを取り出すと(もう少しゆっくり)と書いた。

僕はハッとして和くんを見て ゆっくり話した。

「ごめんね。僕の言ってること、わかる?」

(うん。おいしいって。いい天気だねって。)

「ふふ。そう。和くんの作ってくれるコーヒーとフレンチトーストは最高。」

(ありがとう。サンドイッチやパンケーキ?ホットケーキも おいしいよ。)

「じゃあ明日はサンドイッチを食べるね。明日また来るから。」

そういうと和くんは水分の多いうるうるした瞳で嬉しそうに、恥ずかしそうにニコッと笑った。

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