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キミのとなり

第13章 きづいてよ

ニノが俺を見ない。

飲み会はお開きになって。
帰り道。
喋らないニノ。
喋れない俺。

「…ニノ。」

やっとの思いで名前を呼んだ。

「…相葉さん。ごめん。俺、知ってた。」

「何を?」

「…翔ちゃんの気持ち。」

「…うそ。なんで。」

「翔ちゃんが俺に言ったから。相葉ちゃん狙ってる…って。」

……

知ってた…んだ…。

そっか。

「ニノ。先に帰ってて。ちょっと買い物。」

後少しでマンションだってところで俺は立ち止まった。

「相葉さん?」

ニノが俺の顔を覗き込もうとしたけど俺は逆の向きへ走り出した。

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