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キミのとなり

第13章 きづいてよ

リーダーが俺のスタイリングやってくれた日。

ふたりで飲みに行った。

なんだかんだ話して途中で深いため息をついてしまった。

「どうした?悩み事でもあんの?」

「んー。まあね。色々難しいなぁって思って。」

「どんな?」

「…素直になるとか。」

プッと笑ったリーダー。

「ふふ。確かにニノには難しいか。」

「それ、どーゆー意味?」

「捻くれ者で天邪鬼なニノには難しいだろうと思っただけ。」

「そうかな。」

そう言われると捻くれ者としては出来るだけ素直になってやろーと強く思った。

「案外たやすいと思うけどなぁ…素直になるの。ニノには似合ってる、そっちの方が。」

リーダーに菩薩のような微笑みで、そう言われたら大丈夫な気もしてきてさ。

心の中は ささくれ立って泣いてたのに少し潤った感じがした。

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