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出会い系な日々

第2章 東京の佳奈・口淫


京都駅に近づくにつれ緊張で呼吸がおかしくなってきた

なんだかんだ言って初対面

果たしてあの写真はいつもの佳奈より上か下か?

逆に俺を見てどう思うのか?

頭の中は不安でいっぱいだ

車はやがて京都府に入り、あれよあれよという間に京都タワーが見えて来た

「はぁ〜来てもた…」

車を交差点脇に止めると大きく深呼吸

佳奈に電話をかけて着いた事を知らせた

「今行きます!」

お互いの服や車の特徴を知らせ合い、電話を切ってから数分…



来た!



白いコートを着た佳奈が小走りにこちらへやって来る

ん?なんや?

佳奈のすぐ後を下手な探偵の様に付いてくる影2つ

一緒に来た友達のようだ

彼氏がどんな男か見たいらしく、嫌がる佳奈から距離を置いて付いて来る

そりゃ見たいわな

その友達を振りきって信号を渡った佳奈は、あいさつする間もなく俺の腕を掴むと

「早く行こ!」

とグイグイ車の方へ引っ張って行った

「あれ友達?つけて来たん?」

「うんゴメンね!何回もダメって言ったのに聞かなくて」

「挨拶せんでいいん?嫌な人って思われそう」

「いいのいいの!早く行こ!」

目も合わせず恥ずかしそうに急ぐ佳奈を見てると緊張も解けてきた

佳奈を車に乗せ、交差点の向こう側にいるお友達に軽く会釈する

「よろしくお願いしまーす!」

2人は元気に手を振って俺たちを見送ってくれた

「いい友達やね」

「うん、でもしつこくて…」

相変わらず佳奈はこちらを見ない

俺の何倍も緊張してるのが分かる

こうなると余裕が生まれ少しイジメたくなってきた

佳奈の肩に腕を伸ばす

「んっ…」

佳奈は身体をビクッとさせると目を瞑って固まった

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