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秘密の兄妹 2

第1章 狂った宴



俺の胸に顔を押し付けて必死に泣くのを堪えている紫織の背中を撫でながら、俺は心の中で「ごめんな…」と、何度も紫織に謝る。


…今まで相手にしてきた女の共通点……


この前見た時はほとんどのやつらは髪を染めたり、緩くパーマをかけたり、髪をバッサリと切っていたやつもいたけど…


俺とヤってた当時は、あそこにいた女たちはみんな黒髪のサラサラなロングヘアだった。


紫織の髪と同じような……


当時、長い黒髪がベッドのシーツに散らばるのを見ながら、紫織を想像しながら夢中で腰を振ってた。


紫織の代わりに抱いていたつもりだったけど、今思えば代わりにもならなかったな…とため息を吐く。


「…………」


…10日、紫織とキスやセックスをしなかっただけで、紫織の心は食べ物を受け付けなくなるくらいボロボロになった……


もし俺から、来年の4月に一方的に急に別れを告げたら紫織はどうなるだろう…


今のうちに早めに【俺が高校を卒業したらこの関係を終わらせる】ってことを紫織に伝えておいて、心の準備をお互いにしておいた方がいいのかもしれない……


…問題は


俺がきちんと紫織のことを手放せるかどうかだ…


俺は腕に力を込めて、紫織のことを自分の胸の中に閉じ込めるように強く掻き抱いた。


紫織


俺が好きなのはお前だ


好きな女のタイプも、まさにお前…


セックスをしていて、何度ヤってもキリがないほど気持ちがいいと唯一思えるのもお前だけ……


【高瀬紫織】という俺の実の妹が


俺にとって、この世でたった一人の【女】だ…



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