ウサギとオオカミ ~雪の話〜
第2章 告白って難しいです。
「よしよし……今まで辛い思いさせちゃってたのか…」
「…そんな、、」
トーマさんは優しすぎる…
頭まで撫でてくれて…
「雪くん。じゃあ、寄り道して帰ろっか…
そんな顔じゃ、律に会えないよ?」
そう言って、俺の手を引き近くの公園へやって来た。
「成長は早いねぇ…あんなにちっちゃかった雪くんがもう、高校生なんて…」
「…トーマさんは変わらないですよね」
「いやいやぁ…結構体にガタきてるんだよ?これでも。」
少しの沈黙が続き、
トーマさんが口を開いた。
「絶対、律には言わないから…
律に言ったらきっと「泣いちゃいますよね…
律にぃは。」
律にぃがどれだけ苦しむか…想像出来て…
トーマさんが好きだなんて死んでも言えないよ…
「ごめんね」
トーマさんから放たれた2度目の言葉が
重く俺の中に突き刺さり、
「トーマさん。今日は友達の家に泊まります。」
「うん。分かった。荷物は持って帰っとくよ。」
優…
話、聞いてくれるよね?
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