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第32章 かわいいひと〜離れていても〜



『明日、帰るね』



見つけたのはたくさんの電話やメールに紛れてたその言葉。

弾む気持ちが自分でわかる。

『帰ってくんの?』

『うん。サプライズのつもりだったけど。せっかく帰っても先生いなかったら困るから前日には連絡しようと思ってたんだ。』

『バイトは?』

『シフト入れてない。
バイトも予定も入れないでちゃんと帰る準備してたんだよ!』

ふふん!って感じの話し方に今のあいつの様子が目に浮かぶ。

嬉しい。

すごい久しぶりに会う気がする。

『待ってる。
気をつけて帰ってきて。
でも明日、会議とか色々あって遅い日だぞ?』

『そうか。
俺も待ってるよ。』

そう言う雅紀に、

『部屋散らかってる。』

と言うと、

『そうなんだぁ、ダメじゃん。
なーんてね。
別にいいよ!』

なんでもない話をして笑い合った。

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