テキストサイズ

ただあなただけを見つめる

第7章 本音



数日後



「ねー、私バイトしたいんだけど。」



半監禁生活にすっかり飽きが来ていた頃、


暁が買ってきてくれた雑誌を読みながら私は呟く。



「はぁ?バイトなんかしなくていいって!金なら俺が…」

「お金じゃないの。
毎日暇なんだもん。」



暁の言葉を遮るようにそう言うと、雑誌をぱたりと閉じ、うんと伸びをする。



この際だ。

思ってることをきちんと伝えよう。



「お金のこと、ありがたいと思うよ?でも私さ、束縛する男、大っ嫌いなの。」

「………え…。」



暁は目を丸くさせた。


私は続ける。



「私だってたまには一人で外に出たいの。
束縛するなら私の恋人になってからにしてよね。」

「………。」



言い終わり、また雑誌を開く。

暁はシュンと肩を落としていた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ