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大切な人へ

第9章 伝えたい


「...『待って! 最後まで聞いてほしい』

「...うん」

彼の言葉を遮る

聞きたくない言葉が聞こえた気がした


『好きだけど 付き合ってほしいんじゃない
無理だって理解してるつもりです

自分でもどうしたいのかわかりません
どうすればいいのかわからないんです』


『本当は勉強を教えてほしいって言ったのも
口実でした...2人で話しがしたかったの

花火の日に嬉しかったって言ってくれたのに
ごめんなさい!


でも...質問できるようにその分勉強したの

先生の時間を無駄にしたくはなかったから』


『先生の笑顔が好き
優しくて、たまに子供っぽいところも好き
真面目なところも雰囲気もしぐさも...
沢山知っていくほど好きになった

終業式の時も花火の車でも
気付いてくれて嬉しかった』

声がゆれる...


『生徒としてでもいい...
恋愛の好きじゃなくていいから...
私の事嫌いじゃなかったら

もう少しだけ 近くにいてくれませんか...』


終わりです と言ってうつむく

先生は最後まで聞いてくれた

言い終わった頃には私はぼろぼろ泣いていた



先生は何も言わない
沈黙が怖い


______________


ガタッ!

私はカバンを持って教室を飛び出していた


廊下を走って駆け込んだ場所は...
あの女子トイレだった




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