飴と鞭と甘いワナ
第5章 scene Ⅴ
N side
形勢逆転したはずが、再びシーツに縫い付けられた
ヤバい
…マジでヤバい
ヤるのはいいけどヤられるのは嫌だ!
ってか
雅紀に見せたくないし見られたくない
だってそもそも同性自体が初めてで、しかもヤられちゃったら
…俺、どうなっちゃうか分かんない
雅紀のイイ声なら聞いた事あるし、リードする側なら基本女を抱くのと変わらないんだから
初めてでもごまかせる…はず
何せ1回口でイカせた事はある訳だし
でもこの状況じゃ、そうもいかないのは目に見えてる
力じゃ到底雅紀には敵わない
言葉責めなら自信あるけど、それも今は無理っぽい
「…抱いた事なんかないくせに」
雅紀が耳許で囁く
「当たり前だろ」
「それで俺をヤろうとした訳?」
「うるさい」
今俺に出来るのは、雅紀を睨み付けるだけ
両手はしっかりと指を絡めて押さえ付けられてる
さっき、俺がしたみたいに雅紀に耳朶を甘噛みされて
…背中がゾクリと戦慄いてしまった
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