飴と鞭と甘いワナ
第6章 HurryUp! episode 1
N side
そもそもアイツはそんな大馬鹿じゃない…ちょっとしたお馬鹿レベル。
だから頭ン中を三巡くらいすりゃ俺の行動パターンの見当くらいつくはず。
早足で逃げながらググるのはパチンコ屋。
その二階にある洒落たpool bar。
その佇まいの違和感、そして相葉さんが馴染みだって云う意外性…プラス雰囲気の好さに
"また来たい"
そう思ったのは事実。
だから何となくパチンコ屋の名前を頭へインプットしておいたのが今ンなって功を奏した。
一発で検索に引っ掛かったその店名。
こっからはちょっと距離あるし、タクシー乗り場へ直行する。
おっさん二人連れの後に並んで。
追いつかれそうでヒヤヒヤしながら待つコト5分。
シートに乗り込んだ途端俺の"対相葉レーダー" が反応した。
バタバタと走る長身が目に入る。
来た!!
ホーミングミサイルかっての。
「行って下さい」
ドライバーが小さく頷くとゆっくり動き出す。
振り返れば半開きの口のまんまで此方を見てる相葉さん。
ンフフ…逃げるが勝ち。
"ここまで来やがれ あっかんべー"
ヤバい…楽しいかも。
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