飴と鞭と甘いワナ
第3章 scene Ⅲ
無理に抗っても、体力の無駄遣いだと悟った俺は
余計な力を体から抜いた。
表面上は、雅紀に身を任せた形を取る。
「ふ…っく…」
さすがに、経験あるからなのか
気持ち良いところを攻めてくるから
…正直、ヤバイ
油断すると、流されそうになってしまう。
このままじゃ本当にヤラれちゃうじゃん。
「にの…気持ち良い?」
揶揄るように笑う雅紀が憎たらしい
「んな訳…ないだろ…っ」
上擦った声じゃ、説得力も何もあったもんじゃないけど
そう言うしか出来なくて
与えられる快感に震えながら、どうやって立場を変えようか
…必死にその隙を探していた。
俺の胸を執拗に舐めながら、ベルトに手が掛けられて
「やめ…っ」
やたら慣れた手付きであっさりと外されると
雅紀がニヤリと笑った
雅紀だって、下半身は俺によって下に降ろされているくせに
雅紀が下着越しに俺に触れた。
形を辿るように撫でられて、体が大きく震える。
「んあ…っ」
俺は思わず雅紀の肩を掴んだ。
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