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パパ、もう一度抱きしめて

第5章 ママのいない夜


「ただいまー。雨が強くなってきたぞ」

「おかえりパパっ。見て見てぇ、これ全部梓が作ったの!」

パパがキッチンに顔を出すと、ちょうど私は食卓に夕ご飯を並べ終えたところだった。


「おっ、すごいじゃん梓。がんばったな。早く食べたいよ」

「ふふっ。でしょう?その前に手を洗ってきてね」

「はいはい」


窓のカーテンをそっとめくると、いつの間にか激しい風雨が叩きつけていて、私はびっくりした。

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