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妄想話

第10章 緑色さんと赤色さん@素直に甘える

「ふー」
風呂上がり、肩にバスタオルをかけて
濡れた髪を拭きながら、リビングのソファーに座る。
持っていた缶ビールをテーブルに置き、テレビをつける。
「今晩は」
スーツを着て、ビシッとキメた顔のしょおちゃんが画面に映った。
と同時に俺たちのグループメールも稼働する。
二✉️「始まったね」
松✉️「ギリ間に合った」
相✉️「スーツ似合うよね」
大✉️「今日もイケメてる」
毎週、恒例化しつつあるしょおちゃんの出てるニュース番組を見ながらのグループメール。
テレビの画面とスマホの画面を交互に見ながらだから、結構忙しくて、ビールを飲むのを忘れてしまう。
松✉️「あー噛んだ」
二✉️「惜しい」
大✉️「あと少しで終わりだったのに」
相✉️「でも、今日も頑張ったよ」
大松二「そうだね。お疲れ様」
相✉️「みんなもお疲れ様」
放送が終わり、それぞれ「おやすみ」とか「お疲れ様」のスタンプを送りあって、グループメールの稼働が終わる。
俺はテーブルにおいてあるビールを一気にに飲み干す。
「さてと。」
飲み干したビールの缶を捨てるためにキッチンに向かう。
そして冷蔵庫を開けて食材を確認する。
「えーと。肉、野菜…」
家にある食材で、作れる料理を模索していると、メールの着信音が鳴る。
新着は2通。
一つはさっきまで稼働していたグループメールにしょおちゃんからのお礼のメッセージ。
もう一通は俺への個人メッセージ。
櫻✉️「雅紀。お疲れ様。これから行っていい?」
メッセージを読んでニヤリと笑う。思った通りだ。
相✉️「もちろん。いいよ。
ご飯は、何か食べたい物ある?」
櫻✉️「ご飯は要らないけど、少し飲みたい。」
相✉️「了解。軽くつまみ作って待ってるよ。」
櫻✉️「ありがたい」
しょおちゃんは、自分の出た番組とかでへこむとなぜかうちに来る。
大きな声では言えないけど、酔うと、とても甘えん坊になる。
さっきまでテレビで見せていた姿からは想像できないくらい。
俺だけの特権!
だからしょおちゃんには悪いけど、さっき噛んだ時、内心ガッツポーズした。

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