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LIFE

第4章 まだ恋は始まらない〜ぼくにできること〜

帰る頃にはすっかり仲良くなった俺たちはそれぞれ連絡先を教え合って店を出る。

駅までの道を歩く中、俺は二人にボソッと告げた。

「あの人だよ。
俺の…言ってた人。」


「…?」

「…は?」

「だからー。
この人達が来るまで…
さっき話してた俺が悩んでる相手。
ビックリだよ、ここで会うなんて。」

そう。
本当に嘘みたい。

「!えっ??」

「!マジ??」

「必死で教えようと目線送ってたけど。もう後からでいいや、って。」

二人は声を潜めて俺に詰め寄った。

少し前を歩く雅紀と櫻井さん。

「なんかゴメン。」

「なんで?大野さん知らなかったんだし。
それに最初はビックリしたけど楽しかった。」

少しフラつきながらも楽しそうに櫻井さんに話しかける雅紀の横顔。

「なんちゅう目で見るんだよ。」

俺の肩を抱く潤くんを見上げる。

「相葉くん、可愛い人だね。」

「相葉ちゃんは、いい子。」

「うん。」

「うまくいくといいな。」

「…俺もそう思う。」

ふふ。
潤くん、大野さん、気使わせちゃったね。

「ありがとう。」

櫻井さんが振り向きながら、なんか言ってる。

俺たちは、ふっと笑って顔を見合わせてから前の二人に近づいた。

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