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BOXルーム

第6章 執事たち

 そこに、「お〜い、たった今シェルター1から注文するきたよ、コロッケだってさ」と、駆け込むようにムエちゃんが入ってきた。


「えっ、また注文? さっきシュウマイ持って行ったとこなのに……コロッケって、でも、パン粉もジャガイモもないよ」


「冷凍庫の奥に凍るコロッケあるしますよ」


 そう言うと、何かを急いでいるのかムエちゃんは消えるようにその場を去った。


 ケンちゃんは、冷凍庫からタッパーに入ったコロッケを取り出し調理にかかる。


「おい、ケンちゃん、広海の事どうすんだ?」


「後で隠しカメラの映像をチェックします。今はちょっと忙しい。執事他にいないもん……真綾さん、この女性と松さんを控え室にお願いします。この眠ってる方は後で僕が担いでいきます」と、ケンちゃんは俯せているももっちを示してそう言うと、揚げ場に移り油の入った鍋を熱し始めた。


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