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催眠術 SO & AN

第30章 催眠術なんて信じてないけど7 潤



「俺じゃ・・・ダメ?」

自分でも情けない程擦れた小さな声

だけど大野さんには届いてる
包んだ身体がぴくんと動いた

とうとう言ってしまった
一度口にしたら もう止められない想い
消しゴムで消そうにも消せない言葉


脳裏に翔君の顔が浮かぶけど

ごめん・・・
ごめん・・・

一生言わないつもりだったのに
ごめん、翔君
ごめん、大野さん


そして、大野さんが口を開く気配を感じて
ゴクッと、喉を鳴らしたその時



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